IT業界には、特に義務付けられた国家資格はありませんが、情報処理推進機構(IPA)が実施している各技術毎の試験は有用です。社員に受験を推奨している会社の割合を見ると、2012年IT人材白書の結果は次の通りです。
ITパスポート試験=31%、基本情報技術者試験=67%、応用情報技術者試験=64%、ITストラテジスト試験=51%、システムアーキテクト試験=52%、プロジェクトマネージャ試験=56%、ネットワークスペシャリスト試験=55%、データベーススペシャリスト試験=54%、エンベデッドシステムスペシャリスト試験=47%、情報セキュリティスペシャリスト試験=54%、ITサービスマネージャ試験=49%、システム監査技術者試験=48%
いずれの資格も、半数程度の企業が義務付けてはいないものの、個人のスキルアップと云うより、個人スキルの客観評価基準として利用しているようです。
このように、エンジニアとして働く上で資格取得は絶対的な条件ではありませんが、資格を持っておくことで自分自身の評価がなされるわけです。
また、転職をしたりフリーランスに転身したりする際には、資格を取得しておくことでアピールができます。今の現状で満足していない、もっと色々なことに視野を広げてスキルを習得したい、という向上心を相手に伝える手段にもなりうるのです。
企業に属しているエンジニアは、定期的な研修や勉強会などに参加する機会があります。勉強会が開催されるたびに、最新の技術に触れスキルを吸収し、他のエンジニアと交流を持ちスキルと意識の向上を図るといいでしょう。